説明会 質疑応答要旨

2007年3月期中間決算 投資家・アナリスト向け説明会


以下は、2006年11月21日に開催された「2007年3月期中間決算投資家・アナリスト向け説明会」(発表者:宮戸直輝 代表取締役社長)における、機関投資家・証券アナリストの皆さまとの質疑応答の要旨です。なお、内容は、理解し易いように部分的に加筆・修正しています。
Q: 生保の第3分野の販売が堅調に推移しているが、大同生命においても、顧客に第3分野を販売するなどの新しい施策はあるか。
A: 大同生命においても第3分野単品商品のラインアップを持っており、販売を伸ばしたい意向はあるが、医療などの第3分野単品商品は経営者自らが契約者として保険料を負担することから、企業のコストとして損金処理はできないなど、福利厚生制度商品としての死亡保障とは販売面での違いも多く、実際に営業現場から、第3分野単品商品の販売は難しいという声も聞いている。このため、大同生命の第3分野に対する取り組みは、死亡保障への特約付加形態での提供を中心としているが、足もとの新契約年換算保険料ベースでは、第3分野の占める割合は4.5%程度に留まっているのが現状である。
  しかし、個人ベースでは第3分野に対するニーズが高まっているため、大同生命では、本年10月に死亡・高度障害に加え介護保障機能を付加した定期保険を発売するなど、第3分野に関する顧客ニーズの取り込み施策を継続している。また、大同生命社内でも、第3分野への対応強化について平成19年度以降の課題として認識しており、今後、販売施策が具体化されれば、改めてお話したいと考えている。
 
Q: 太陽生命の新契約高回復のためのテコ入れ策はあるか。太陽生命はこれまで飛び込みによる新規契約よりも既存顧客への重ね売りにより「保険組曲」の契約高を伸ばしてきたが、当中間期の業績不振は、既存顧客へ一巡したことによるものと考えてよいか。また、太陽生命がターゲットとする40代の主婦の在宅率は、20-30代の主婦に比べて低いと推計されるが、雇用環境の改善とともに主婦の在宅率が低下傾向にある中で、現在のような家庭を直接訪問するビジネスモデルを今後も継続できるのかという点について、どのように考えるか。
A: 「保険組曲」(定期付終身保険)を発売して3年半が経過し、ここにきて保障性商品販売の難しい点が現れてきたと感じている。太陽生命のビジネスモデルは、300万世帯をベースとした保障性商品の販売であるが、もう少し詳細に見ていくと、太陽生命の新契約経路は、約8割が既契約者から、約2割が白地(新規顧客)からである。また、販売機会としては貯蓄性商品の満期更改時をメインとしており、顧客である主婦から、子どもやご主人、親戚へと販売の対象を広げて重ね売りしてきた。また、足もとの「保険組曲」の新契約のうち、7割が女性、3割が男性となっている。太陽生命ではこれまで、貯蓄性商品から保障性商品への切り替え販売により、3年強で約45万件の「保険組曲」を販売してきたが、生保全体の販売動向が死亡保障から、ニーズが顕在化している医療などの第3分野へシフトしている中で、死亡保障の販売が一層難しくなっていると感じており、さらに在宅率の低下なども相まって、ここにきて、営業職員がアプローチしやすい所、ニーズの顕在化している所に対しては一巡したというのが実情であると感じている。
  今後は、死亡保障のニーズ喚起を徹底して行うなど、従来の太陽生命の販売においては必要がなかった根本的・抜本的なマーケティング戦略を採っていくことが必要になるものと認識している。太陽生命では、昨年来、顧客担当制度や不在籍世帯担当制度、シード顧客作りなどの施策を実施しているが、これらを営業職員任せにするのではなく、会社と営業職員が一体となって顧客の囲い込みを行うことで、施策をマーケティング戦略として高めていく取り組みを行っている。また、営業活動をサポートし全体の新契約活動量を増やすため、不在宅が多い顧客と確実に面談するためのコールセンター機能の強化や、約1,100名の顧客サービス職員(パートナー)を既存契約のメンテナンスだけでなく見込み客作りにも活用すること、さらに見込み客作りのための紹介代理店制度(サンメイト)を活用することなどの施策も実施している。当中間期のように新契約業績が落ち込んだ時こそ、従来型のマーケティング手法を見直し、保障性商品を家庭マーケットに売り込んでいくために抜本的にマーケティング戦略を立て直すことのできる好機であると考えている。
  一方、良質契約を継続して獲得していくことも重要である。この点について、昨年度の太陽生命では解約失効が増加していたが、これは家庭の主婦にとって保障がオーバーウェイトとなるような契約が一部に存在したことによるものであり、今期は、そのような契約を排除することで継続率を高めていく施策を実施したが、結果として新契約高も減少した。しかし、長期的に見れば、良質契約を獲得することは継続率の向上に資するものであり、保有契約高の増加に一義的な目標を置いたうえで、原点に返って方針を見直すことも必要である。時間は1-2年程かかるとは思うが、(女性の営業職員が、顧客基盤をベースに中高年・主婦層の顧客に直接アプローチするという)太陽生命のビジネスモデル自体は確立されているので、今後、特にマーケティング戦略・戦術面について練り直し、強化していくことを検討している。
 
Q: 変額年金について、マーケット全体は順調に伸びているが、シェアはT&Dの希望するレベルに達してはいないと思われる。例えばM&Aにより一足飛びにシェアを拡大するなど、シェア拡大の方策について考えはあるか。
A: 足もと4,900億円の保有契約高を、今後2年間程度で1兆円まで高めたいと考えている。変額年金について言えば、保有契約高を高めるための施策は2つしかなく、銀行代理店の開拓と商品開発である。前者については、今期末60店、来期末70店、その後は100店を目安に開拓を進め、後者については、今後も顧客ニーズに沿った商品を1年間に3つ程度、開発・投入していく計画である。その後は銀行窓販の全面解禁を迎えるが、銀行における保障性商品の販売が可能かどうかを見極めたうえで対応を行っていく。また、郵政民営化により誕生するゆうちょ銀行についてはビジネスチャンスとしても見ており、当グループとしてアプローチを行っていきたいと考えている。
  なお、M&Aについては、機会があれば積極的に取り組んでいく姿勢であるが、現在、申し上げられる具体的な案件はない。
 
Q: 死亡保障の充足率を高めていくような商品戦略について、どのように考えているか。
A: 法人と個人に分けてご説明する。
  法人については、大同生命がここ数年取り組んでいる標準保障額という概念が、中小企業や税理士代理店に浸透しつつあると感じている。これは、借入金や退職金、事業承継、現在保有する保障額などをベースに、比較的簡単に診断できるからであるが、企業のうち標準保障額を確保できているのは3割程度で、残りの7割については不足しており、そこに営業職員や税理士代理店が活躍できるポテンシャルがある。
  一方、個人については、モデルに当てはめることが難しく、時間や手間隙はかかるが、顧客との対話の中で必要保障額を見積もっていくことが、必要であると考える。家庭マーケットにおける保障販売において、けがや病気への備えについては顧客自身が必要性を感じており、第3分野の提案は比較的受け入れられ易い傾向にあるが、死亡保障については、顧客自身が必要性を感じにくく、どのように顧客との対話を進めていくかがポイントとなる。1つの方策が、大同生命で利用しているPC端末を利用した保障診断(シミュレーション)であり、FPチャネルを展開している生保でも実施されている。この導入には相当額の先行投資を要し、簡単には実施できるものではないが、個人的にはこのようなサブツールの導入も必要ではないかと感じている。
 
Q: 来年4月の保険料率の変更は、T&Dにとってピンチなのかチャンスなのか、どのように考えればよいか教えてほしい。また、保険料率の変更が、生保業界における従来のルールを変えてしまう可能性を持つ問題なのかについてもコメントをいただきたい。
A: 一般論で言えば、今回の標準生命表の改訂により、死亡保障については保険料が下がり、年金や第3分野については保険料が上がるという効果がある。したがって、生保会社にとっては、その上下の組み合わせをどうするかがポイントになる。また、顧客を誤誘導しないよう、商品の種類や売り方、話法などについてマニュアル化するなど厳密に対応していかないと、コンプライアンス上の問題が発生する可能性もある。
  当社にとってピンチかチャンスかという質問については、現在は明確な回答を持ち合わせていない。太陽生命・大同生命とも、目下、来年4月以降の対応の詳細を検討中であり、来年、商品の開発等が定まった時点で改めてご説明したいと考えている。
  私見とすれば、単に保険料が下がったからといって、顧客が死亡保障に加入するというものではなく、保険会社にとっては、契約者のニーズと保険料に見合った商品を提供することが重要である。また、標準生命表の改訂により、消費者の関心が保障に向かうことは、保険会社にとってビジネスチャンスであると考える。
 
Q: 太陽生命について、販売チャネル面では営業職員数が減少し、その平均年齢も上がっている。さらに顧客数も減少しており、売り方の工夫に加えて、今後、ベースとなる営業職員数や顧客数をどのように増やしていくのかについての考え方を教えて欲しい。
A: ご質問の点については、営業職員を中心チャネルとしている生保各社が苦しんでいる点であるが、景気の回復に伴い、生保のセールスに向いている30代の女性の採用が難しくなっている。太陽生命は家庭訪問を中心に取り組んでいることで生保営業に適した女性に出会う機会も多く、2-3年前までは、年間3,400-3,500人の採用ができていた。しかし、今期は3,000人台を切って2,800人程度に留まる見込みである。このような状況下では、採用した職員を落とさないための教育・育成が重要になってくると考える。例えば、大同生命では、先行投資として、4-5年ほど前から、育成期間を1年から3年に延ばすなど長期的な育成を行ってきた結果、営業職員数は4,800-4,900人程度で下げ止まり、また近年入社した営業職員1人あたりの能率も上昇傾向にある。このように時間・コストをかけて教育・育成に取り組めば、一定の効果は上げられると考える。
  太陽生命については、昨年初の職員数は約9,100名であったが、本社が採用強化を推進する中、現場では目標達成のため他社経験者を多く採用したことが失敗し、昨年1年間で約600人の他社経験者が査定をクリアできなかった。これは、他社経験者が概して、入社直後から新契約を多く獲得するが、その継続率が悪いことによる。営業職員チャネルの強化については、採用時点で厳選し、長い時間をかけて育成していくことを地道に実施していく他ないと考える。当中間期末の営業職員数は8,400人に減少したが、今後、一旦8,000人を切ることは仕方がないと考えており、そこをボトムとして年月をかけて長期育成型・少数精鋭型に切り替え、徐々にではあるが9,000人体制を目指すという所からリスタートすることが必要であると考える。太陽生命の営業戦略は、これまで女性のみの営業職員組織を単一チャネルとして取り組んできており、これを変更するのはリスクが大きい。また、顧客が女性中心である点も、国内では太陽生命のみが取り組んでいるビジネスモデルであるため、当グループの中でも際立って特色ある部分として存続することが良策である。太陽生命の業績が一時的に減少したとしても、ビジネスモデル自体を抜本的に変更する必要はないと考える。
  一方で、他のチャネルを探す取り組みとして、例えば紹介代理店(サンメイト)の活用や、営業職員とバッティングしない代理店チャネルの構築など、試行錯誤を行っていくことは必要であるが、あくまでも太陽生命において中心となるチャネルは女性の営業職員チャネルである。ご指摘の通り、太陽生命の営業職員の高齢化は進んでおり、50歳以上の職員が半数を超え、また入社5年以上の職員と入社3年未満の新人層が多い一方、入社4-5年目の中堅層が少ないという「鼓型」の分布になっており、これを「筒型」に是正していくことが必要であるが、是正のための期間としては2-3年を要すると思われ、当分の間は我慢が続くだろう。
  以上の点を見定めながら、別チャネルの可能性や、今後も家庭マーケットを中心としたビジネスモデルを継続することでいいのかどうかなどの検討を、同時並行的に行っていく。
 
以上
 
 
本資料には、将来の業績に関する記述が含まれています。こうした記述は、将来の業績を保証するものではなく、リスクや不確実性を内包するものです。将来の業績は、経営環境の変化などにより、計画や予想と異なる可能性があることにご留意ください。
 
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